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凪良ゆう「ニアリーイコール」

BL小説レビュー
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今やBL小説家ではなく本屋大賞作家とお呼びしたほうがいい凪良先生。
やっぱりとにかく面白いです。
人物の描きかた、感情の揺れ動きを美しく書く作家さんで、やはり頭何個も飛び抜けているなあと思うのでした。

実は凪良先生の本は数冊しか読んでおりません。
理由は簡単で、面白すぎるからです。本当はもっと読みたい。
引きずられすぎる。
私がBLを読むときの気持ちとしては、さらっとエンタメ的に楽しみたいことが多いので、気合いを入れて読む必要がある凪良先生の本は「読むぞーーーー!!!」というときじゃないと気持ちの整理に時間がかかるので読めないんですよ。
いや、ほんとにニアリーイコールも面白い。

発売日あたりに買って、一度読んだものの読み返しだったんだけど、こんなに面白かったかなー。
確かに前に読んだときも面白かったんだけど、今回読んで涙しそうになるシーンがいくつもあった。年々涙腺が弱くなっていく。

過去にどう折り合いをつけるか、ということだと思うんですよね。
悲しみを抱えたふたりがいて。
悲しみと同居することには慣れてしまっていて、でも、過去に何があろうと幸せになる権利はあるし、幸せになりたい――というか、自分自身が幸せになってもいいのだと、自分自身で思えるようになるまでのお話。
ここまで大きなものでなくても、ひとはそれぞれ抱えるものがある。だからこの物語がこんなに沁みるのかなと思う。
私自身、幸せになれない、なる権利はないと長年漠然と思っていた。いろいろな事情があったが、時間をかけてやっと自分が生きることを許せたように思う。私の場合、何があったわけでもなく時が解決してくれたのだが、時が解決してくれない場合もある。

感情がひりひりと伝わってくる。
仁居が窓辺で強いアルコールを飲むシーンが印象的。アルコールを楽しみたいわけではなく、寂しさを紛らわし眠るための道具だから。

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