タイトル
みにくいモジカの子
ブランド
Nitroplus
発売日
2018-07-27

プレイ日記

これも初回生産限定版を予約購入したくせに今まで積んでいた。
が、購入しておいて良かった。サントラもアウトラインブックも付いてくるので。
初回生産限定版なのでパッケがでかい。とにかくでかくて邪魔。まあこれくらいデカいほうがエロゲー!!という感じがしますね。
特典のレンチキュラーカードがすごいです。浮き出る。てか、これシールなのかい。こんなデカいものをどこに貼るんや。

久々にニトロゲーを購入したのは、はましまさんが好きってのが大きいです。
はましまさんはノーサン経由で好きになりました。
確かな画力でとても信頼しています。肉感がよい。
とくに陰毛描写が素晴らしいと思うんですよ。はましまさんの描く陰毛が私はとても好きです。
私がエロゲから離れているうちにお怪我されていたみたいで……。
ミドルプライスでもいいので、またはましまさん原画のゲームをプレイできる日を楽しみに待っています。
というかミドルプライスのボリュームが好きなのでミドルプライスがいいです。

モジカはウインドウよりフルスクリーンでのプレイが似合うと思います。
ので、いつもはウインドウでプレイするからPCで時間を確認できるんですが、フルスクリーンだと時計が出ないので、ついつい時間を忘れて長時間のプレイとなる。
ADVの表現もここまで来たか、といった感動がある。
魅せかたがとにかく上手い。
ADVでしかできない内容と表現で、いわゆるノベルゲームの一歩先を行くものだと思います。
スイプを再プレイして気になったニトロUIの使いづらさもモジカでは感じなかった。
基本的な部分は一緒だと思うのだけど、多分テキストの表示方法の違いによるものかな。

ニトロの名前は色々なところで聞きます。かの有名なソーシャルゲームも女性向けだけどキラル名義じゃなくてニトロ名義だし。(BLじゃないので当たり前っちゃ当たり前)
ニトロ=エロゲという意識が少ない人も中にはいるんじゃないかと思うんですね。
現在の状況を鑑みるに、ニトロ=オタクコンテンツ制作集団くらいの認識のほうが正しい気がする。それくらい、エロゲの枠を超えて活動している。
サンファンの舞台化はとくにニトロをゆるく追っていた身としては熱い展開で、ブルーレイ買うくらいには大好きです。
ニトロは元々エロゲの中でもエロを売りにしていないブランドであったと思う。
虚淵氏の作風がそうさせていたのだけど、よく言われる「萌えより燃え」ですね。
虚淵作品じゃなくてもそんな感じで村正もエロはとても少なかった。(村正はとてつもなく長く、とてつもなく面白かった。が、長すぎるので再プレイできない)

ちょっといやな表現になってしまいますが、ニトロというのはとても計算高いメーカーだろうなあと思います。
このニトロ=エロではない今だからこそ、こういう作品をぶつけてきたのだろうなあと。
そしてこの作品なら自社の原画家よりはましまさんを持ってくるほうが間違いがない。
なんか、全部ニトロの掌で転がされているような。
私のように、男性向けはニトロしかやったことがなかった女性プレーヤーも、はましまさん経由でクロックアップへ行き、エロメインの作品もプレイする層がいるんじゃないかと思うんですね。
相次ぐメーカーの倒産から分かるように、エロゲの規模は縮小しています。確実に。今のおたくはPCを頻繁に起動させないんじゃよ。
ニトロはソシャゲもあるし外食産業にも手を出しているので(今は別会社か?)他のメーカーより安泰かと思いますが。(ソシャゲに舵を切って共倒れしたメーカーもありますが)
それで大事になってくるのが購入層の拡大だと思うんですね。
元々ニトロはキラル経由の女性ユーザーも多いと思いますんで今までの路線でもまあいけるんだけど、新しいことをするのがニトロ、という意識はニトロにあると思う。
ニトロしてもparadeさん経由でくろあぷさんのはましまさん原画のゲームをプレイするユーザーが増えたってのも分かってたんじゃないかな、と。
結構ハードなものでも受け入れる女性層はいる。はましまさんに女性のファンもついている。
「これぞニトロ」という驚かせかたをしたいと思ったとき、今ここでエロメインの作品を持ってくるのはとても「らしい」と思うんです。
ニトロらしいインパクトを出しつつ、はましまさん原画は結構安全牌な選択でもあるんだろうなと思ったのでした。
全部想像なので、まあ。
なのでニトロはニトロだな、と思いながらプレイしています。

みゆルート

選択肢がないぞ!?!?と思いながらプレイして、途中で、あ、顔を上げるか上げないかが選択肢かいなと予想しましたが、とりあえず全部あげといてこのルート。
自分にしてはとてつもない早さでプレイしている。ここまで2日。
SとMの関係というのはMが主導権を握っているものですが、種崎くんがそれに自覚があるのが面白いところだと思います。
まだこのルートだとOPに出てくるものとか、作中にちらりと出てくるものだとかが出てこなかったので、もっと色々秘密がありそうな気がします。
みゆちゃんが壊れてしまったのは種崎くんひとりのせいじゃないよなぁ……。
アナルプレイばかりしてなーと思っていたらこのラストは。アナルが伏線だったのか。
ちなみに細かいことを言わせてもらうと肛門をアナルと呼ぶのは間違いだと聞きますよ。アナルは形容詞で『肛門の』という意味です。肛門そのものを指すときはアヌスです。だからアナルセックスは「肛門のセックス」ということですね。
BLにおいてもここを間違えているものが多くて、そのたびに「アナルじゃない!!アヌス!!」と叫ぶアヌス妖怪と化す私ですが、BLならまだしも、普通のエロゲでアヌス呼びされても多分ピンとこない人が多いのではないかと思う。

プレイしながら、この物語の落としどころは種崎くんが死ぬことしかないなと思っていたので、ラストは納得でした。
最後に謎を残して終わりましたが。笑子、誰やお前……。
四月一日さんのふーるたん配信はなんか生々しくて特に好き。勢いだけでキレのないダンスでパンチラしたり、おっぱいギリギリで釣ったり、実に人間らしくていいですね。ふだんの四月一日さんの性格や容姿踏まえた人間くささで、ふーるたんはよいです。
四月一日胡頽子って名前もすごいな。つぼみぐみでちゃんと「四月一日胡頽子」と変換できることにビビる。ATOKは優秀です。試しにIMEでやってみたら四月一日も胡頽子もできませんでした。

綺羅々ルート

顔を上げなかったり上げたりしているうちに分岐へ。
1周目でなかったシーンの選択肢になると、どうしても気になって顔を上げてしまうのだわ。で、多分綺羅々ちゃんルートに入りました。

無理矢理種崎くんにシンクロさせられる感じですっごく疲れるんだよモジカは。
主人公=自分に力業でされているような、不思議な感覚。普段は主人公=自分とはならず一歩引いたところから物語を見ることが多いのですごく新鮮。
一歩引かせてくれない演出とテキスト。物語としての力があるなあと思う。
でも疲れるシーンがとても多くて休憩を挟むことが何度も。
まず、体育の時間をサボって綺羅々ちゃんのロッカーからタマサを探すシーン。
ここ、あんまりにもドキドキしすぎて、続けてプレイすることができなかった……。心臓バクバクしていた。
なんで普段は一歩引いたところから物語を見ているのかというと、入り込むと極端に感情移入しすぎちゃうってのもあるかも。すごくビビりながら読み進めた。
あとちんこピアスのシーンもキツくて、途中で2日休憩挟んだ。そしてまたプレイして、キツくなってまた休憩。一気にプレイは無理だ。痛い痛い痛い痛い。
ここに来て進捗がダメになってきた。先に進めたいのに痛すぎて!
元々ちんこピアスは結構地雷なんだよなー。ちんこピアスがあったのはBLゲームはなんだっけかな? ピジョブラだっけ? あの描写が全然マイルドだったと気づかされる。
非実在ちんこがヒュンとなったのでまた休憩。
元々、私は注射や採血で毎度ぶっ倒れる程度には軟弱なので血や痛いことはとっても苦手なんですよ。それどころか交通事故関係の映像見ただけで倒れたこともあるので、ちんこピアスで休憩入れるのはこういう理由です。多分休憩入れないと貧血起こす。
まあフラテルニテをプレイしたら荒療治になったのか、苦手意識は昔より少し減ったけれど、さすがにちんこピアスは自分に同調させられる演出のせいでかなりキツい。
そんなこんなで休憩から戻ってくるまでに1か月半かかった。
やらなきゃな、やろうかな、ちんこピアスの続き、今やれる? やる体力ある? と自問自答して、こんだけの時間がかかってしまった。

これまた復讐のつもりが自分が取り込まれているパターンです。
綺羅々ちゃんがジャンキーになってしまったのもキツいなー。
復讐は結局自分のためにならないのが悲しい。
最終的には種崎くんもぶっ壊れて自分がビーくんだと思い込み共依存な関係になってしまったんですが、その中で彼女を愛おしいという感情が芽生えているのがすごく悲しい。
悲しい関係だけれども、種崎くんのせいとも、綺羅々ちゃんのせいとも言えない。
そしてやっぱり笑子って誰や……。

とにかく精神的に疲れてダメージを受けるルートだった。

コンセイサマ取り込まれエンド

次にたどり着いたこれはバッドエンドかな?
ちょっとずつ、町の歴史も絡んできてやっとなにか分かりそうなのに分からずじまいで終わってしまった。
続きが気になるけれど、物語に取り込まれていく感じがとても気力を使うので、どうしてもゆっくりプレイになってしまうね。

四月一日胡頽子ルート

で、次はさっくり四月一日胡頽子ちゃんルートへ。なんかフルネームで呼びたくなる名前だ。
四月一日胡頽子ちゃんは最初の印象通り好き。
むっちりした体型とか陰毛とか普段のあんまイケていない感じとか、どっかにいそう感がすごい。
おっぱいでっかいキャラなんだけど、そのデカさがちょいポチャさんならではの巨乳って感じで好き。
こういう絵を描かせても上手いのがはましまさんですね。
ひとつ気になるのは眼鏡のつるがないことだけど。結構リアル系の絵なのになんでないんだろう。

エッチッチが好きな変態さんで、でもそれは本当に変態だったのかな、とプレイ後にちょっと切ない気持ちになったりした。
だんだん、四月一日ちゃんの中で、ちょっとあったものが増幅されたというか、思い込みみたいな、それで本当に狂っちゃったのかなと思うと切ない。
プレイしながら思ったんだけど、どのルートに入ってもみんなどこか狂っちゃうのね。
四月一日ちゃんも、このあとのことを考えると死ぬしかないんじゃないかと思う。
こうなって、だんだんODなんか始めたりして、そのうち死にそう。
四月一日ちゃんはものすごく悪い子って感じもしないので、だからなんか悲しいなと思うルートだった。
主人公の種崎くんに関しても、種崎くんが悪いわけじゃないし、種崎くんはたいがい狂っていくが狂った原因は種崎くんのせいじゃないと思うのね。
でもやっぱり種崎くんも死ぬしかないなって思うから、ラストは正直、よかったねと思ってしまった。
現実から解放される手段が死しかないのは悲しいです。
でもってやっぱり笑子って誰や。

花椿ルート

ここから泥沼にはまったので攻略に頼りました。ありがとうございます。
攻略を眺めているだけで若干ネタバレしてしまう。ネタバレNG派なので結構悲しいけれど、これは自力攻略は無理だった。

それにしてもキャラの名前がことごとく変わっている。
はなが苗字、つばきが名前でいいんですかね。(最初にふりがなあったかな? 覚えていない)
花椿が苗字かと思った。

なんかどのルートもしんどいなあ。
椿ちゃんは最後に希望がありそうに見えながらBGMが不穏だったのでビクビクしながら最後まで読んだ。
案の定……。
この話はみんなが壊れてしまう話なのかな……。
キャラデザも好みだし性格も可愛いので椿ちゃんも好き。
ひょっとこ気味のフェラも新鮮で良い。好き。
顔が崩れるフェラ描写はBLではまずないからね。ノーサンであってびっくりした。これもはましまさんだ。
やっぱりはましまさんの絵は好きだと再認識した。

モジカの能力について、この主人公はそういうもんだという認識でここまで進めてきたので、コンセイサマ由来のものだと明かされてやられたーとなった。
こういう躱しかたの面白さが生きるのが一人称の物語かな。
私は小説だと基本的に一人称が苦手なんですよね。
一般小説だと結構好きな話はあるけれど、BLとか乙女とかそっち系は一人称だとのめり込めないので三人称が好き。
でもゲームのテキストは例外で一人称でも気にならない。
とくにモジカは一人称の意味がある物語だと思うので、それを生かした物語の仕掛けを感じると嬉しい気持ちになる。
また、忌まわしく思っていたモジカの能力なのに、いざモジカできない相手を前に恐怖が生まれるのも、自分が同じ立場ならきっとそう思うはずで、そこも面白いね。

やっぱりそろそろ幸せになる物語を求めたくなってきた。
椿ちゃんも、こういう立場の生まれではなければ普通の人生を歩めたのかもしれないと思うと悲しいね。

白い部屋エンド

だから笑子ーーーー!!
思い出したところでプレイヤーに明かされずに終わりました。
白い部屋で何者かによって飼われてモジカの能力を生かして生きていた種崎氏で、私はこの結末が一番納得がいくなあと思っていたんですが、最後……。
やっぱり死ぬしかないのか。
なんでこんなことになったんだろうなあ。多分これからのルートで明かされるのかな。

許斐鳴子ルート

ということでフルコンプ。
攻略見た時点で鳴子さんが笑子だとネタバレしたようなもんですね……。
トゥルーの名に恥じないトゥルーらしいエンドでした。
ふたりの出自に関してとか、はっきり分からない部分なんかもあるんだけど、きれいにまとまっていい感じに終わった。

でも私はとても現実主義者なので、消えたことになっているふたりは一体どうやってこの先生きていくのか、戸籍はどうなっているのかが気になってー!
子供産むにしてもその辺どうするんですかね……。
許斐一族は色々あくどいことをしていそうなので、そのツテでどさくさに紛れてなんとか別の戸籍を用意したとかですかね?
うむー。

他のキャラに比べてしんどくないんだけれど、義父に犯されるのはキツかった。
モジカの力、つまりこれはなんなのだ、なんの意味があるのだろうと、不思議と気にせず読み進めてしまったので、徐々に謎が明かされてほえーとなった。
物語の力が強い。

結局、運命という言葉が一番しっくりくるふたりの恋なのでした。

全体的な感想とか

物語としてはエロが多いんだけれど、それでも大いにニトロらしいお話だなと思いながら読みました。
ニトロは萌えより燃えと言われるような、エロゲの中でもエロが少ないメーカーではあったと思う。
けれども今作はエロがこんなに多くても、ニトロらしさが出るモノなんだなという驚きがあった。

謎が徐々に明かされていく構成はやはり面白い。
鳴子ルート以外は、これ死ぬしかないよな……という気分でずっとプレイしてましたが。
鳴子ルートこそが正しい道なんだろうなと思った。

私はあんまり入れ込んでプレイするほうではないので普段は主人公と同調せず楽しむんだけど、今作はそうはいかなかった。
無理矢理シンクロさせられているような妙な気持ち悪さがあって、途中で具合悪くなりそうだった。(ので、休憩を挟む必要があった)
なのでこの表現方法で行くと決めた時点で勝っているゲームだなと思うんですよ。
最初はサクサクプレイしていたのに、何度も休憩を挟んだせいで結局4か月くらいダラダラプレイした。

好きなルートは四月一日ルートなんですが、それとは別に印象深すぎたのは綺羅々ルートですね。
怖い痛いのオンパレードで、そこまでは休憩なしでプレイしていたのに、途中でしばらく休んだ。

四月一日ちゃんといえば、鳴子ルートの四月一日ちゃんもなかなか強烈だった。
マイクがね……。

そのたいろいろ

はましまさんのイラストはやはりとても良いですね!!
リアリティと萌えが両立している。
四月一日ちゃんのむちっと感が好きです。
それぞれのキャラクターに合わせた陰毛描写も秀逸。
どの体位もお上手。
みんなお顔もめたんこ可愛い。
一番好きな原画家さんなので、またどこかで原画のお仕事をされるのを待っています。
できればミドルプライスがいいな。ミドルプライス好き。

音楽も相変わらず良い。
良い音楽を連れてくる力があるのは音楽レーベルを持っているから音楽的に動きやすいんですかね。よく分からないがいつものニトロらしく良い。
音楽へのこだわりのあるブランドだと思っています。

ニトロのUIは使いづらいってイメージだったんですが、なんか今作はわりと使いやすく感じた。
そもそもニトロの新作をプレイしたのが久々。
でも大きくは変わっていないけれどなんか今作の1行ずつ真ん中に表示されるテキストと親和性が高くて良かった。

全体的にリッチな作りのゲームで、ADVの表現はここまで来たか!という感動があった。
特にトゥルーのEDのただよう文字は美しかった。
普通のADVの先をいく、新たな表現のゲームで、このゲームはそこが一番良かった。

おまけタイピング

これ、ライナーノーツで存在を知ったのに見つけられなくて、これまた攻略を見ました……。
これはタイピングゲームじゃない。難読漢字を読むゲームだった。
ズルしながらなんとか全部クリア。
重たい内容のあとにはこれくらいふざけた内容で中和したいですね。
声出して笑って、本編より強烈な印象を残していった。
本編もこんくらい軽い性格の種崎氏だったら、こんなゲームにならなかったのにね。