タイトル
DYNAMIC CHORD feat.[rêve parfait] Append Disc
ブランド
honeybee black
発売日
2016-01-29

プレイ日記

(一人一人の感想を書き終えてから全体の感想を書きました。話が色々飛ぶのはそのためです)

共通のバッドエンドを回収して、これにてフルコンプです。
亜貴ちゃんって元々バッドエンド要因だったんですかね……。まあ悪い意味じゃなくて。
ここでもパパママの再婚話が出たので、他のルートでもそのうち出るといいね!

ということで全体を振り返って、これにてレヴァフェの感想を締めたいと思います。

とりあえず、攻略キャラひとりひとりへの感想はこの辺りの記事を読んでください。
玲音 久遠 つむぎ 亜貴

何だかんだとPCの修理や仕事やらを挟んで2か月くらいプレイしていた。長くない?

早い人なら1か月もしないでフルコンプできると思う。
元々プレイが遅いし、上記の理由もあって、自分としては、まあミドルプライスでこれだけ楽しめれば満足。
ミドルプライスはやっぱり好きですね。長いゲームを頑張る気力は若い頃よりないので……。
アペンドは本編とファンディスクが一緒になったようなものなので、お得感がすごい。
付き合った後の話が好きなので、アンコールはどれも満足。

個別ルートで語った以外の感想とか

全体を通してみると、一番理緒ちゃんを必要としているのは亜貴ちゃんかなと思ったりする。
亜貴ちゃんには他の人じゃだめだ。理緒ちゃんがいて、そしてレヴァフェのメンバーがいる、そのどれかが欠けてもだめなんだろうなと思う。
でも物語として一番しっくりくる王道が玲音でもある。
一番きゅんきゅんさせてくれたのはつむぎ君。将来安泰で安心できるのは久遠先輩。久遠先輩への言いぐさがひでーですが、私はかなり久遠先輩が好きですよ。
どのルートも楽しんだから誰が一番好きってのはないんだけど、でも全部のルートを楽しめるってのはゲームにとってすごくいい点で、きちんとまとまっていた証拠だと思う。元々私はキャラ萌えハードルが高いタイプなので、キャラ萌えという部分は自分にとって最重要ポイントではないというか……。説明が難しい。とにかく物語ありきで、キャラはその上で成り立つというか。

そういえば全部のルートで理緒ちゃんはイメチェンを図るのですが、もさもさしたオタクくさい自分は、人から化粧を強制されるのが大の苦手でな。うるせえほっとけ!!という気持ちになります。(暗転した画面に映るキモい顔がキモい)

名前変更可の乙女ゲだからしょうがないんだけど、私は人から「お前」や「あんた」と呼ばれるのが嫌いです。偉そうに感じるからかな。現実でそう呼ばれるとキレそうになる。なのでやっぱり主人公は名前固定のボイスありが好き。しかしこれは乙女ゲに願うことではない。
ついでに言うと呼び捨ても好きではない。でもこの物語の主人公は私ではなくて理緒ちゃんであるというスタンスでプレイしているので、「理緒」と呼び捨てにされるぶんには、まあ何も思わない。これが自分の名前だったら結構むっとする。
この辺りが多分、普段乙女ゲをあまりやらない理由なんだろうなと思うのですが、今回は最後まで楽しくプレイできたのがなかなか不思議だったりする。何でだろう。年取ったからかな。

みんなが通うルチルの学力レベルは最後まで不明のままだった。
ガリ勉太郎の理緒ちゃん、頭のいい久遠先輩や亜貴ちゃんがいる一方で、玲音やつむぎ君とかはあんまそれほどでもなさそうな雰囲気で。
3年生も進学の人と就職の人がいるっぽい。
自由な校風で、色んな科に分かれているとか、そういう学校なんだろうか。
例えば3年生は特別進学コースがあるとか。(2年は理緒ちゃんと玲音が同じクラスなので学力別に分かれているわけではないと思います)
久遠先輩や亜貴ちゃんが進んだ大学は、結構頭よさげな法学部でしたよね。謎だ。
あんまりちゃらんぽらんの高校だと、まず久遠先輩のご家族が止めると思うので、それなりの学校なのかな?
理緒ちゃんが塾ばかりなので、結構な進学校だと思ってプレイしていた。そんでどっかのルートで3年生が自由登校になって、進学と就職の人がいるって書かれてて、かなり考えてしまった。
玲音はその後、芸大に進んだっぽいし、まるっきり音楽だけで進むというのも難しいのかなと思うので、元の頭は悪くないんだと思う。多分。つむぎ君は分からない。

バンド物としてはバンド感は薄い。主人公が高校生で、攻略キャラもデビューを目指す高校生ってことで、あくまで学園物だなという印象。
バンドっぽさについては別バンドに期待します。
アンコールはデビュー後の話が主になるんだけど、デビュー後でもアーティスト感、芸能人感はやっぱり薄い。そこはちょっと残念かな。まあ理緒ちゃん目線なんで、そこも関係しているかな。現場に直接出入りできるわけじゃないしね。

前にも書いたけど、バンドがイケてる時代設定なのがほのかに懐かしいのでババアには嬉しくて優しい世界観であった。
バンド組もうぜ!って、今の若い子言いだすの? バンやろとか言っても通じないでしょ?
90年代V系全盛期かと思ったよ。

ところでレヴァフェのジャンルって、V系という認識でよろしいか。
ロキノンでないことは確かだ。

音楽について

最初にパッとしない曲だなあとか言っててすみませんでした。
スルメ曲ばかりで今となってはめちゃくちゃ好きでCDも買いましたよ。

特にジャッジメントは完璧な曲だなあと思いますよ。
90年代V系のお手本みたいな曲。
片仮名の歌詞から入り、音が詰まって早口になってるBメロがあって、サビでバーンと来る感じからの「ああ この手は imitation」と来たもんだ。最高。
窓ガラスを割ってしまいたいのとかも、あるある~~となってるところに、畳みかけるように語りが入って、そこからサビのそんで大サビの英語! もー、懐かしいの連続。90年代V系あるある的な曲だと思います。最高。
この曲の歌詞に関してもV系感漂いまくりで、あまり亜貴ちゃんのやばさは感じないのだった。どうなんでしょう。自分の感覚がそういう系統に毒されすぎなんでしょうか。あの頃、みんなこんな歌詞じゃなかった?

クリスマスキャロルは玲音が作曲して、そのあとに亜貴ちゃんが歌詞を書いたという流れにゲームではなってましたけど、実際はどうなんでしょうね。 曲をぱっと聴いた感覚だと、詞が先でそれに合わせて曲を書いたのかなあという印象を受けたのですが、音楽にはまったく詳しくない人間の言うことなので真に受けないでください。
実際の曲作りの流れが気になります。ある程度メーカー側からの指示はあったとは思いますが、実際、ソングプロデュース?の方の仕事はどんなもんだったんでしょ。

まあそんで、現実からは離れて、このキャラ達が作ったとしたときのお話。

亜貴ちゃんの歌詞って、言葉が強いなあと感じます。そこに10代の脆さと若さを感じる。
「いらない」「贖罪なんてない」「許さない」
単語一つ一つのチョイスがまっすぐすぎるんだよね。かつて「君のことが嫌い」と歌い上げた10代のバンドがいたことを思い出しましたです。
そこまで考えられてこの歌詞が書かれているならすごい。
もうちょっと大人になると、もっと躱すような表現になりそうなもんで、こういう言葉を歌詞としてぶつけられるのは今しかできないかな、と。

つむぎ君のスノーホワイトやビューティフルドリーマー(アニメであえて1話でこの曲をチョイスしたのがなんか笑えて、それだけで面白いアニメ、ダイナミックコード)を聞くと、お兄さんの作る曲がこういうのだったのかなと感じたりする。後から入ったメンバーなだけあって異質で、その影響を考えると、こういう曲調を好んだのはお兄さんかな、と。
実際問題アーティストは色んな曲調を作るものだし、どんな曲調を作っても「その人らしさ」がにじみ出る。でもそれを再現するのは不可能だと思うので、このメンバーはこういう曲調、と分けてしまうのはアリだなあと思います。じゃないと一人ずつ作曲者を変えねばならん。そりゃ無理だ。

玲音の歌声はいいなあと思います。
例えばキャラソンだと、キャラがキャラとして歌ってて、それがいいんだけど、これはボーカリストとしての玲音の歌声なんだよね。玲音そのものを求められているわけじゃない。ああ、この子は歌うとこういう魅力が出る子なんだなと理解できる歌声。

システム周りやそのた諸々

システム周りは平均的。
システムが最高なのはクロックアップさんで、あれは100点満点中1万点。
あれに慣れちゃうと、あの機能ないの~~~~となるけど、あそこまで整ったシステムは他にないのでしょうがない。
スキップの下のクイックロードを押し間違えないような設計だったので、それだけで合格点です。
多分スペースが広めに取ってあるおかげかな。
前にスキップの下にクイックロードがあって、間隔も狭かったせいで、何度も押し間違えて頭を抱えたゲームがあった。あれを経験すると大抵のことはオッケーだったりする。
妙に凝って動きが遅いということもない。必要な機能ををきちんと使いやすいように並べてあるのでオッケー。

ただ、OPやEDのムービーに関しては、右クリックでスキップのほうが良かったような。
全体的にテンポが悪いと感じる部分も無きにしも非ずで、ついエンターを押してしまう。
そのせいで、1週目のプレイでOPとEDを飛ばす事例が多発した。
たとえば、
「学校に行きました。何もありませんでした。(暗転)放課後になりました」
みたいな。PCゲームのプレイが久しぶりだったせいもあり、まどろっこしさを感じてしまった。
何もなければそんないちいち暗転せんでもよくない? と。で、早く切り替わってほしいのでエンターを押す、と。それくらい待てや、という話です。
で、ムービーを飛ばしてしまうと。

背景に関してはなんかところどろ、あれっと思うものがあった。教室の窓が右側にあったり、遊園地の名称が「スーパーフリーパーク」だったり、墓地がキリスト教だったり。その辺りの詰めは甘い感じがしたかなー。教室のシーンになるたびに気になって仕方なかった。
久遠先輩の自宅はちょいちょい謎構造だと感じていた。金持ちらしく広いマンションなんだろうけど階段あるっぽく見えるのは、まあそういう造りなんだと思うとして、テラスに木が生えてるし。1階なのか? なんか久遠先輩レベルの金持ちなら最上階ぶち抜きとかのほうがいい気がする。それか普通に超でかい一軒家でも良かったんじゃ? 妙なところが気になってしまうのだった。

スチルは全体的に綺麗だなー。
差分で首がにょきにょきするのはちょっと面白かった。
あと亜貴ちゃんはスチルより立ち絵のほうが可愛いと思う。スチルはうつむいたシーンが多かったので、そこは残念に思った。亜貴ちゃんはもっと顔を上げよう。
バンドのシーンやOPやEDで使われるアー写みたいなイラストは文句なくかっこいい。これなら人気出るのも分かりますわ。

テキストにぽろぽろ誤字があるのは気になりましたね。
これくらいなら修正パッチ出して直せないのかな。誤字になかなか気付かないマンなのですが、そんな自分でも結構気付くところがあった。
亜貴ちゃんルートはカギ括弧の前に「。」があったりなかったりと、ちょっと見直しが浅い感じがしましたね。
アペンドはデバッグ足りてないのでは?
誤字が気になったのもアンコールが多かったし。

まとめ

長くなってきたのでそろそろ終わりにしよう。
久しぶりのPCゲームは楽しかったです。
久々だったので、リハビリにちょうどいいボリュームで楽しくプレイできました。
アニメからダイナミックコードが色んな意味で気になってとうとう原作ゲームまで手を伸ばしてしまったので、結果としてあのアニメは大成功だったのではないでしょうか。

プレイして、やっぱりPCゲームが好きだなと実感しました。
vitaも持ってたんだけど、あれでアドベンチャーゲームをやっても続かなかった。やっぱりPCでじっくり腰を据えてプレイするのが自分には合ってるみたいです。
ダイナー レヴァフェ編が自分にとって初めてフルコンプした全年齢乙女ゲームになりました。
全年齢で想像していたのとは違って、かなりアダルティな部分もあり、他の乙女にも興味がわきました。
久しぶりにプレイしたゲームがダイナーで良かったな。
最後までダレずにプレイできた。
もっと他にもプレイしようと思えたのは、ダイナーだったからだと思う。

なんでこのゲームからあのアニメができたのかほとほと理解に苦しむが、私はあのアニメが何だかんだと最後には普通に好きになってしまっていたし、ゲームに出会うきっかけをくれたので感謝せねば。
アニメ・ダイナミックコードありがとう。