タイトル
100日後にさようなら
サークル
ジャンル
短編サウンドノベル
公開日
2019-08-01

制作者さんの書いたジャンルとしてはBLて入っていないのですが、とりあえず便宜上BLゲームのカテゴリに入れておきます。

なんか久々に短くてさっくり終わるフリーゲームをやりたいな、と思ったのでこちらをチョイス。
同じ作者さんの精霊の森が面白かったので。
選択肢のないサウンドノベルなので非常にさっくりプレイできて、でも内容は重くてとても良かったです。
これくらいのボリュームのゲームはさくさくできて好きです。

やっぱりこの方の作るお話が好きだなーと実感しました。
世界観が独特でしっかりしていて、非常に吸い込まれる内容です。
一筋縄ではいかないキャラクターたち。
好きだと思うから好きになる、好きだと言われるから好きになる。
こういうテーマが私は好きなので、とてもフィットするお話でした。

しょっぱなからずっと不穏で、一体なにがあったんだこのふたりには。なにがあってこんな地下にいることになるんだ。
と、それがあってぐんぐん読ませる。
徐々に明かされていって、こういう実験をするのは趣味が悪いですよ、裏で操っている人達ー!

閉じ込められたふたりがどうなるか、というのは腐女子の命題でもあります。(そうなのか?)
わりとこのあたりはみんな色々妄想するところかと思いますが、私としては閉じ込められたところでハッピーな結末にはあんまならないよな、と思っています。
なのでこのラストは非常にしっくりくる。
ふたりの間では行き着くところまでいって、それなりに幸せなのかもしれませんが、端からみれば非常にキツいラストでした。
キツい物語を読むと、わりと「ラストは死ぬしかないわコレ」と思うことが多いのですが、どう死ぬか、というのに綺麗な意味がついていて、そこが良かった。
幸せと不幸せが両立したような、不思議な読後感のラストでした。

相変わらずシステムは簡素で必要最低限のものしかありません。ギャラリーがほしかったなー。
フォントをどうするか問題は前回から続いていて、今回は最後のほうに游ゴシックで落ち着きました。
これにすると改行がちょっとおかしくなっちゃうんですが、読みやすさとしては良いと思います。